2017年12月27日水曜日

神 曲

阿蘭陀独活

彼岸を、
生きている間にこそ、思い出さねばならない。
思い出して、自分の業を知り、なすべきことをなし、
消すものは消し、死ぬべきだ。

思い出すすべは、この書にもある。
ダンテ・アリギエーリ「神曲」百歌を意訳した、
谷口江里也の「神曲」(1989)。
中でも「天国篇」は、
よい響きを持つ言葉であふれ、
全篇朗誦すべきと思う。
もちろん詩人としてのダンテ・アリギエーリの本質とは、違うかもしれない。
それでもだ。
密かに声に出して読む。

 どのように在るか、ということが、すべてなのです。
 わたしたちは、ここで、光る、のです。 

 ああ光が、よき魂たちが、こんなにもたくさん居たのだ。

幾つもの詩句がわたしを捉え、離さない。
加えて、
ポール・ギュスターヴ・ドレの銅版画が、
圧倒的な勢いで、
わたしに、改心を迫る。
天国篇というクライマックスが、
改心を迫る。

口語の名訳として知られる平川祐弘訳の結語は、

 太陽やもろもろの星を動かす愛であった。

だった。
谷口は次の言葉で締めた。

 わたしは、光の中にいた。












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