2017年12月1日金曜日

蜀 星

事務所は楓の樹冠に在るやうな
信じることができるなら、
ぜひ星の力をひいてこい-----。
この言葉を受け、
金指正三「わが国における星の信仰について」(1942)を読む。
いまだ唯物論に毒されていない戦前の書。
神仏への崇敬が濃密だ。

奈良天智天皇のころ、
唐の天文博士が渡来して、
中臣鎌子に、「蜀星の秘法」を授けた。
中臣鎌子は、百済からの仏教受け入れに反対した一人だったが、しかし。

中臣鎌子は、毎月二度この秘法の祭礼を行い、
ついに位人臣を極め、封萬千戸に及んだ。
道鏡、吉備真備、藤原濱足が続いて修した。
修すれば、星はなんと、確かな力だったと推察する。

宮中の星祀りは、
「御燈」
「四方拝」
「蜀星祭」
「本命祭」
「北斗法」
「尊星王法」
古代バビロニアへとつながってゆく。

飯島虚心「葛飾北斎」によると、
葛飾北斎が浮世絵師として一家をなしたのは、
妙見信仰によるものらしい。
妙見とは北極星。
その妙見堂は、本所柳島法性寺にあったそうだ。

信じるとはいったいどんな行為をいうのか。
先の「蜀星の秘法」では、月二度、祭礼をした。
正倉院文書には、北辰菩薩への密教修法の一部として、
「七仏所説神咒経」を書写した記述があるそうだ。
本命祭では、延命経を供養して、
本星の符を帯すると、運が開ける。

明星をおがむと金持ちになる。
なんて俗諺も、信じる力があれば。
星は確かな力なのだ。
妙見菩薩を祀る
つくば市栗原の真言宗北斗寺の「星祭」は2月6日だ。










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