2017年2月15日水曜日

工藤直子


詩人で童話作家の工藤直子さんが、
深夜のラジオのインタビューに答えているのを、
聴いた。

 自分のおこづかい程度で、てづくり、でした。

広告会社を辞めたばかりの三十歳半ばのころから、
ぽつぽつと、5冊の詩集をつくった。
書庫で探してみる。
毎回三百部。
本文はざら紙で、表紙は厚紙。
方形より少し横長。
フォントは32級ぐらいの明朝体。
心に入り込む大きさなのだ。たぶん。

自分ひとりで、
書いて、
作っていたこと、
これが、大切なことだと思う。

詩人になろうだとか、
作家になろうだとか、考えたこともなかったが、
十年後の五十歳で、日本児童文学者協会新人賞を受賞した。

ぽつぽつ、こつこつ。
詩集をてづくりしている時間も、
決して楽しいことばかりではなかった。
だが、工藤さんは、まっとうした。

さて、インタビュー後半、
心理学者の河合隼雄と面談したときのエピソード。
本気でユングを、大学で学ぼうとしていたそうだ。
それで、思い切って伝えたところ、
「やめなはれ、あんたは、書いてバランスとってるやないか」
と言われたそうだ。

 書いて
 バランスとっている、
 やないか。

詩や童話を書く作業を続けているので、
心の均衡がたもたれている、
という意味なのだろうか。

内なるものを、
外に出す方法を持っているから、
あなたのこころは、大丈夫だよ、という意味だったのだろうか。











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