2015年5月12日火曜日

遇々 




千波御茶園の洋菓子店にて。

  遇々
まろにへのはなかげゆるるなかに入る
よそひきのよそほひのつまがゐて真珠日和
詩人の恋ところてんのやうなる暗喩かな
あんずの実こわかれすぎしつまのかた
しやくやくのおもたさうなるよあけかな

片陰にだれもが無口でゐたるかな
みなみかぜ菓子の包みが和田誠
鬼相場師駆つていよよ五月闇ぬけにけり
三高生と恋し女給は今も中町でみるくせいきをつくる
まろにへやくれいぼうやんとは嘘ばかり

まろにへやくれいぼうやんとは嘘ばかり
夏帽子欲に眼およげる農夫ゐて
まろにえや子わかれおへてやせたる日
まろにへやこわかれすみて静かなにちやう
しやくやくのおもたさうなるよあけかな
つくばねのみずこんこんと夏むかへ
まろにへやくれいぼやんと嘘ばかり
まろにえのしたふくかぜをまちにけり
まろにえのはなかげのかぜまちにけり
まろにへのはなかげ揺るるなかあるく
からももや子別れ過ぎし妻の肩
日をうみまろにへのしたをあゆむかな

0 件のコメント:

コメントを投稿